トップ位牌の塗りには、どんな種類があるの?

位牌の塗りには、どんな種類があるの?

まつたに位牌は蝋色していると間違われるほどの質

位牌の塗り方の最高級は、蝋色仕上げといわれています。表面がまるで蝋(ろう)で磨いたような艶があるのでこの名があります。呂色とかロイロとも表記されます。(金仏壇の塗りの最高でもあります。)蠟色漆で塗った表面を胴摺り、炭研ぎ、鹿の角粉磨きなどの手作業による研磨をします。_DSC0854手の平に研磨剤をつけて少量の油とともに磨き上げる伝統の技です。仕上がると塗りの表面の微妙なムラやゴミつぶがとれて平滑になり、硬質な艶が出ます。(てかてかと安っぽく光るのではなく、固く締まった感じの穏やかな独特の艶感が出ます。)この蝋色仕上げは、最上級品に採用されるものでプレミアムな塗りになります。
普通の塗りは、刷毛による漆手塗りやスプレーガンによる塗料の吹付塗装になります。その程度を上塗り、並塗りと分けているメーカーもあります。塗り上がりの美しさの程度での分類だろうと考えます。その分類でいえば、「まつたに位牌」の塗りはすべて「上塗り以上」です。「並塗り」はありません。リーズナブルな位牌も「上塗り」仕上げです。たとえば、「まつたに位牌」をご覧になった仏具専門業者様が「これは、蝋色ですか?」と尋ねられるくらいのクオリティを誇っています。_DSC0805

位牌の塗りに有名漆器産地名を冠したものも見受けられます。その切り口で尋ねられると、「まつたに位牌」は産地塗り名はありません。高野位牌がルーツですが、高野塗りと言う言葉はありませんので。紀州塗りというと和歌山県海南市黒江の漆器を指しますので違います。会津塗り、輪島塗り、山中塗り、越前塗り等々は漆器産地ですから、その中で仏具、位牌を作れば、産地名を冠することになります。一方高野山は、漆器全般の産地ではありません。高野山中の高野町杖ケ薮という弘法大師空海伝説の残る村落で位牌と仏具の製造をしたことから、高野位牌と呼ばれます。椀や盆といった生活用品の漆器は作らなかったので、高野塗りとは呼ばれずに高野位牌と呼ばれます。_DSC0818
その高野位牌の製造からはじまり、京型位牌、モダン位牌などの創作位牌にいたるまで位牌の専門メーカーとなったのが「まつたに」です。ですので今や高野位牌というよりも「まつたに位牌」と呼ばれ高級、高品質位牌の代名詞となっております。

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