トップ高野位牌には、どんな種類があるの?

高野位牌には、どんな種類があるの?

高野位牌と呼ばれるものにはたくさんの種類が存在しています。ここではその種類について少しご紹介します。

①昔からある代表的な高野位牌

櫛形位牌(屋根、笠なしの頭の丸い位牌)では、七重座五重座、丸高欄、およびそれらの吹蓮華仕様のもの。千倉上三重京中台上中台、丸三重、カマチ、ワラビといったところです。このうち丸三重、カマチ、ワラビの三種は現在廃版となっています。屋根付き(笠付き)の位牌では、柱五重座、柱高欄、柱筆返、柱唐座、上東があります。このうち上東は廃版になっています。

五十回忌を過ぎたご先祖様を九霊~十九霊まとめる為の箱型の回出(くりだし)という種類もあります。上二重回出です。過去帳を収納してお祀りできる上柱付二重過去帳入れ(過去帳回)、上扉付二重過去帳入れ(過去帳回)、扉付高欄過去帳入れ(過去帳回)もあります。扉付高欄過去帳入れは、廃版です。その他として何霊もの戒名を並記できる大きな幅の広い板位牌として、巾広上中、巾広千倉があります。お寺で永代供養していただくのに向くタイプです。永代供養用のより高級バージョン位牌として雲型(雲袖付き)五重座、雲型唐座、さらに雲型唐座過去帳入れ、雲型七重座過去帳入れがあります。さらにそれらの雲型位牌を収納するための厨子もあります。仏像用の厨子はあまたありますが、位牌を収納する厨子というのはまれです。雲型位牌を厨子内に収納して位牌堂の棚に安置して永代供養するというのが、高野山の寺院のやり方です。そのためにこのような高野位牌と位牌用厨子が作られるようになったのです。ちなみに大名の位牌は、たいてい雲型(雲袖付き)で豪華な彫刻を施された台座をもち、彩色吹蓮華やその他の部位にも彩色が施されたものが多いようです。地域、宗派を問わずこの傾向が、見られます。現在の雲型位牌は誰でも作れます。

②現代の高野位牌

京型のデザインを取り入れた京型千倉に代表されるもの。(「匠」極上京千倉、極上京型千倉、京千倉木瓜末座およびそれらの吹蓮華仕様)やワラビ足京中京呂門(京型二重呂門)といった京型位牌が加わっています。京型~という名前が付いていますが、高野位牌の工場で作られています。

 

③創作位牌 「伝統と革新」

これらは、高野位牌のメーカーである「まつたに」が創作したオリジナルデザインの位牌です。万葉型、若葉三重のような伝統型の新作、虹のように伝統型の代表である京千倉を現代風にアレンジしたものや、全くモダンなのような斬新なそしてカラフルなもの。一連の蒔絵シリーズのように伝統とモダンの中間的なもの。さらにユニークな天平天空といったまったく新しい感覚でいながら仏教の香りを感じさせるものまでさまざまな新型位牌を創作し、高野位牌の新しい歴史を刻みつつあります。kouyasann

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