トップ【製品紹介】桜の蒔絵を施した位牌 桜の背景には・・・

【製品紹介】桜の蒔絵を施した位牌 桜の背景には・・・

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本日は、こちらの桜の蒔絵を施した位牌をご紹介させていただきます。桜の蒔絵を可愛らしく描いたこちらの位牌は、約10年前に発売しました。発売から徐々に認知され、今では多くの方からご支持をいただいております。古来より桜は日本人に愛され、そして様々な時代にその姿を現します。例えば、平安時代末期から鎌倉時代には西行法師。西行は鳥羽上皇に仕える北面の武士でしたが、友人の急死の他、無常を感じることがあって、23歳の時に出家したと伝わっています。桜の歌で有名な西行は、こんな歌を残しています。

仏には 桜の花を たてまつれ  わが後の世を 人とぶらはば 

 

私が死んだら、墓前には桜の花を供えて欲しい、そんな思いが伝わってくるようです。実は西行は我々の工房がある和歌山県で生まれました。誠に勝手ながら、ここに縁を感じずにはいられません。

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桜と言えば、ずばり花見ですよね。お花見が庶民に広まったのは江戸時代。それまでは特権階級のものだったお花見が、元禄年間になると、経済力をつけ文化面でも台頭してきた商人たちの間にも広まりました。その後、八代将軍徳川吉宗が隅田川堤、浅草寺境内、飛鳥山等に桜を植えて、この区域のみ歌舞音曲、酒宴などを許したとも言われております。また、吉宗の時代は「火事と喧嘩は江戸の華」といわれて治安も悪く、火事が起こると大きな被害が発生しました。延焼防止のために、または江戸の人々の娯楽のために桜を植えたようです。その徳川吉宗は徳川御三家紀州藩主から、将軍となり徳川幕府中興の祖といわれた人です。和歌山には桜にちなんだ有名人が意外といたみたいですね。

このように桜には非常にたくさんの思い、そしてストーリーが込められております。手作り位牌を創作する私たちの工房 ㈱まつたにではそんな『桜』を位牌に描きました。皆さんの思いをこの位牌に込めていただけると、非常に嬉しく思います。

※位牌メーカー「まつたに」について

位牌メーカー「まつたに」は寛延年間から宝暦年間(1748~1763年)頃、高野山のお寺に位牌を納めるために、周辺の村民が位牌を作ったのが始まりです。大正10 年に松谷和一商店という社名で創業し、現在は社名を「まつたに」としております。位牌を作り続けて100年、現在は高級位牌にこだわり、生産し続けています。
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