木材の「源平」とは、赤と白が混在する木目のこと。そこには日本の歴史と文化が映し出されています。
木材屋さんと話していたら、「源平」というワードが出てきます。
「なんじゃらほい?」という感じですが、「赤、白」の木目が混在する材のことを言うのだな。と気が付きます。とりわけ奈良県吉野の材木業者さんと話していて、いみじくも納得した次第です。
木を切ると丸い断面の中心に近い部分が赤っぽく、外側が白っぽい色をしています。前者を芯材といい、赤身と呼びます。後者を白太(しらた)と呼びます。
源氏の旗色が白、平氏の旗色が赤であったことに由来し、赤白が混じる木材を「源平材」と呼んでいます。

壇ノ浦の合戦で、白旗をたなびかせた源氏の船団と赤旗をたなびかせた平家の船団が相対する様が、よくドラマなどで描かれます。それを材木に投影するとは、なんとも雄大な歴史のロマンを感じさせます。とりわけ吉野は、源平とゆかりが深く「義経千本桜」の舞台となったり、「源平にまつわる神事を行う神社がある」とテレビ番組で放映していました。
そこで吉野地方の材木業者だけが使う用語かな? と思っていたところ他府県の業者も使っていたので、おそらく全国的に普及している用語なのでしょう。源平合戦が全国各地で展開された所以でしょうか?いずれにせよ日本の歴史に裏打ちされたゆかしい表現で、感動をおぼえます。
ちなみに黒く塗ってしまうと、木目は隠れます。木目出しの薄塗りオープン塗装では、源平木目が表れます。
弊社の木目出しのプレミアム位牌は、色合いを揃えるために敢えて「源平」材を避けています。(床材や天井材には、杉の源平材が珍重されます。) 赤身の部分は、色が濃く仕上がってしまうからです。
※紫檀、黒檀などの唐木は、芯材は、暗褐色であったり黒かったりし、その部位が仏壇、家具、調度品に使われます。

