完全に消すことはできませんので注意！！
お位牌の戒名、俗名などを書き文字する場合があります。彫り文字は、消せないのはあたりまえですが、「書き文字は、消せますか？」というご質問を時々いただきます。1字間違っていることに気付いた、とか現在一霊書き（お一人様の戒名を札板の中央に書いてある）だけれど、配偶者が亡くなったので字を消して、二霊書き（2名連名で並べて書く夫婦位牌）にしたい。 といったご要望の場合です。
これは、結論から申しますとできません。字は消せません。正確にいうと完全に消せないのです。金文字もしくは朱文字で書いた字は、表面の色は拭きあげれば、消えます。ですが文字の跡形が塗り表面に張り付いたままで消えません。漆で字を書いてその上から金粉を蒔くのが、金文字。朱漆で書くのが、朱文字です。この漆で書いた字の形が、位牌の札板の塗りにしみついていてとれないのです。
これを完全に消すには、ペーパーで上塗りをこすり落とし、札板全体を塗り替える必要があります。札の周囲を縁取る面粉や面金の額縁の金加飾もやり替えなければなりません。総粉や総金仕上げならなおさら費用がかさみます。その手間と費用を考えると、札のみ（台座はそのままで）新調するほうが確実にきれいになります。
※夫婦位牌を作る時は、最初から2名連名のレイアウトにして、片側を空けておくのが、お奨めです。（亡くなるのを）待たれているようでいやだ。とお感じになる方は、１人に一基づつお位牌を作るか、もしくは配偶者が亡くなった時にあらたに夫婦位牌に作り替えるか？ です。（夫婦位牌にふさわしい幅広ワイドなお位牌もございます。）
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