先日、唐招提寺様よりご注文いただきました別注位牌を納品して参りました。
唐招提寺と言いますと、歴史の教科書にも出てきます、大変有名なお寺です。南都六宗の一つである律宗の総本山で、多くの苦難の末、唐の国から来日をはたされた鑑真大和上が天平宝字3年（759年）に戒律を学ぶ人たちのために現在の奈良市五条町に開かれた修行の道場がはじまりです。
納品には梅雨の午後に訪れたのですが、境内に一歩入ると、空気が澄んでいることが感じられました。
唐招提寺様のご厚意により、普段は入れない位牌堂まで通していただき、そこまでお位牌をお持ちさせていただきました。そこはまた一段と空気が澄んでいて、少し別世界のような何とも言えない感覚でした。
今回ご要望頂いたお位牌の形は、代々お祀りされているオリジナルのいわば唐招提寺様型というべきお位牌です。これを新調させていただきました。初めて作る形でしたが、見本どおりに木地を制作し、独特の色の塗り分けも色漆により新品の時の色を蘇らせました。
写真のように薬師如来像のまわりに歴代のお位牌が並んでいます。そこに弊社謹製 令和時代の1基を加えていただきました。
このような機会をいただきまして、唐招提寺八十八世長老 西山明彦先生、執事長 久保孝戒先生、改めて御礼申し上げます。
