トップ海外産地の木材を使用している位牌は外国製位牌なの?

海外産地の木材を使用している位牌は外国製位牌なの?

海外産地の木材を使用していたら、海外製位牌なのでしょうか。それは作っている工場が、日本なのか、外国なのかにより決まります。

木材が海外のものであれば、それを使用した位牌は海外製でしょうか。それとも日本製でしょうか。位牌の産地は、作っている工場が、日本なのか、外国なのかにより決まります。そのため、木材が海外製か日本製かはさほど問題ではありません。例えば、唐木位牌、唐木仏壇は、東南アジア産の紫檀、黒檀といった木を材料に使っています。日本の工場で日本の職人が作れば、日本製(国産品)となります。そもそも紫檀、黒檀、鉄刀木(タガヤサン)といった唐木は、日本にないのですから。塗り位牌も同じことです。全て日本の木を使う必要はありません。そのような中、全て国産桧を素材にした位牌もあります。しかし国産桧は、高価なのと彫刻をするのに固いという特色があり、彫刻を手彫りするには、ロシア産シナの木や、紅松といった木を使用するケースが多いです。また寺院用の大きな塗り仏具(大壇、前机など)には紅松を使用します。塗り位牌に使う外材の中には、ヒバなどの反りの出やすい木もあります。しかし、国産高級塗位牌には、そのような材は用いません。海外製位牌には、ヒバを使ったものが、多いようです。

では、逆に日本製の材料を使っているけれど、中国の工場で中国人が作っている位牌は、どちら製でしょうか? 答えは中国製位牌ということになります。日本製の木材、金箔、金粉、塗料を使っていても、中国工場で中国の職人が作る位牌は、中国製です。日本製または、国産表示をすることはできせん。

長年の経験と伝統に裏打ちされた日本人ならではの几帳面な、緻密な仕事で作ってこそ、そして原材料である木材を3~5年も天日乾燥させて狂いにくくしてこそできあがるのが、日本製高級位牌なのです。海外製位牌は、そもそも木材をしっかり乾燥させる手間を省いていることが多いようです。後年のクレームの原因になるおそれがあります。

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