一番の違いは、逆蓮華（さかれんげ）か、返花（かえりばな）かの違いです！
違いは彫刻
一番の違いは、逆蓮華（さかれんげ）か、返花（かえりばな）かの違いです。京千倉の台座のちょうど上下の中間の位置に逆蓮華または伏せ蓮という彫刻があります。
台座最上部にある蓮華（蓮のはなびら）をちょうど逆さまに伏せたような形をしているのでこの名があります。蓮華よりもむしろこの逆蓮華の彫りのほうが、熟練を要します。京千倉は、千倉より高級品なのでこのような高度な彫刻が入ります。対して千倉の同じ位置には、逆蓮華ではなく返花と呼ばれる彫刻があります（逆蓮華よりは、グレードが下の彫刻です。）さらに蓮華の両脇をすき込みといって、花びらの形をより立体的に見せるためにえぐりこんだ仕上げにしているのが京千倉。花びらの枚数を区切る割溝だけを入れているのが千倉、といったディテールの違いがあります。さらに本来、京千倉の方がはるかに塗り上がりが美しく、一方千倉は塗り上がりの見栄えが落ちるものでした。
他社製品に関しては分かりませんが「まつたに位牌」では、現在千倉の塗りも京千倉のものと遜色ないものとなっています。また、「まつたにの千倉」は返花の下の末座と呼ばれる板の彫刻を凝ったものとし、「新千倉」として他社製品と差をつけています。
※写真は京千倉です。
