トップ高野石積みの里「高野町杖ケ薮」

高野石積みの里「高野町杖ケ薮」

杖ケ薮と「まつたに」のルーツとは

高野位牌のふるさと「和歌山県伊都郡高野町杖ケ薮」が,去る5月4日(土)18:30 ABCテレビ 「1泊(わんぱく)家族」という番組で紹介されました。漫才師の「見取り図」の進行でVTRが流されました。高野山上に至る中腹の斜面にある村、人口4名という超限界集落の杖ケ薮村に移住した一家の紹介です。(この一家を入れて4名です。) 3年前奈良県から移住してきたご夫婦と1歳の子供さん。お父さんは笛を吹いたり、地域おこし協力隊に参加したりし、お母さんは、子育てしながら揮毫し、静かな村の暮らしを楽しんでいる様子。家は何軒も残っているのに、人が住んでいない。皆街に出て行ってしまったから。かく言う松谷家もその一つです。先代社長が10歳の時に橋本市に移住したとのこと。先祖より田畑を耕し、山に木を植え、同時に位牌の製造を家内工業的に行っていたとのこと。すなわち高野位牌のルーツです。山の斜面に石垣を積んで家が建っているロケーションでは、量産体制はとれず、また出張するにも最寄り駅まで車で40分かかる(当時は駅まで歩いたそうです。)ので、先々代が思い切って先祖伝来の地を出て、麓の橋本市(当時は橋本町)に工場と自宅を建てたのです。これが現在の㈱まつたに、松谷佛具店となっております。杖ケ薮には今も山は所有していますが、家はもうありません。平家の落人集落という説もありますが、証拠はありません。それ以前に弘法大師空海の伝説が村に残っています。高野山上へ向かう空海が、この村に立ち寄ると、村人は集落のある斜面よりはるかに下った沢から、水を汲む生活をしていました。「これは難儀をしておるな。」と思った空海が持っていた杖を地面に突き立てると、そこから泉が湧き出した。そして竹藪が生えてきた。杖が藪になった。「杖ケ薮」という集落の名がそこから付いたとのこと。

そしてその泉は今も決して枯れることはありません。高野七不思議の一つに数えられているそうです。

そんな弘法大師伝説に彩られた村で、高野山上のお寺に納めるために作られたのが高野位牌です。弊社まつたには、その伝統を守りながら、時代のニーズに合う製品を作り出してきました。すなわち京型位牌、そしてモダンな創作位牌(オリジナル)の数々です。今や弊社製品は「高野位牌」という地域ブランドにはおさまりきらず、いわば「まつたに位牌」というブランドを構築すべく日夜励んでおります。

世界遺産「高野山」は有名ですが、「まつたに位牌」もあやかりたいものです。

 

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